内陣教義一覧

内陣の知識教義の紹介

こちらではGDの第2団(RRetAC)=内陣の教義の一覧を紹介しておこう。

まず先にも紹介したが、GDの団員は内陣に入る前にポータルと呼ばれる前段階に、儀式を経て参入することになる。その為、ここで紹介される一覧もポータルの段階からになる。団員はポータルの段階で9ヶ月間、規定の学習を行う。その学習が認められた団員は、5=6の儀式を経ていよいよ小達人の位階に参入することになる。

小達人の教義群は大きく2つに分かれていた。一つがAからZ文書と呼ばれる公式の「儀式文書群」。もう一つが、「飛翔する巻物(Flying Rolls)」と呼ばれる副文書群である。このうち、儀式文書群は達人になった団員が学習するべき必須教義が記されていた。達人は、この文書を参考に自らの魔術道具を作成し、西欧秘教の学習・研究を行うことになるのだ。この文書群はメイザースが主体として残りをウェストコットが書いている。後に、IRの「黄金の夜明け」に構成がバラバラになってはいるが、その多くが収録される事になる。

そして、内陣の学習・研究の補助的テキストとしての役割を果たしていたのが「飛翔する巻物」という位置付けになる。これらは、内陣で実施する作業について様々な団員によって書かれた研究論文的な内容になっている。この飛翔する巻物については、IRの「黄金の夜明け」には一部しか収録されなかったので、後にフランシス・キングがこの文書群を、ほぼ纏めて「Astral Projection,Ritual Magicm,and Alchemy(邦訳 「飛翔する巻物」)」として出版した。

下が儀式文書群と飛翔する巻物を合わせた、内陣の教義内容の一覧になる。資料により細部に食い違いがあるので、第1団知識と同様に、当方で変更した箇所もある。その点は注意されたし。

ポータル

・予備門と5=6の期間中に遂行されるべき作業
(1 儀式に関する論文。2 許可記章の十字に関する瞑想。3 生命の樹の完全なる図表。4 オーラ統御の実践。5 オーラ内部の生命の樹の配置。6 タットワ、占星術、占術)
・瞑想
(各位階の許可記章の十字に関する瞑想。自然と宗教における犠牲の必要性と普及の考察。<師>の格言の考察。宇宙のなかの自分の場所と相対的重要性の考察。自分や自分の感情、経験を語る事を慎重に避け、言語を抑制し、無用な精神活動を抑制する法を身につける。薄雲に覆われた太陽の観照)
・「生命の樹」に関して
(カメレオンの小径の書)
・小宇宙ー人間
・アデプタス・マイナーに課せられる責務
・霊的ヴィジョンの旅について
・大宇宙の小宇宙に関して
・憑依、トランス、死

アデプタス・マイナー(小達人)

儀式文書群

A 団則
(学習方法。試験。儀式文書リスト。飛翔する巻物リスト)
B 五芒星儀式
(小五芒星儀式。至高五芒星儀式)
C 六芒星儀式
(小六芒星儀式。至高六芒星儀式。補遺)
D 蓮棒
(図と説明。象徴と使用法。蓮棒の聖別)
E 薔薇十字
(薔薇十字の完全な象徴。薔薇十字の聖別)
F 薔薇からのシジル
G 5つの魔術道具
(長剣。四大魔術武器(棒。短剣。杯。万能章)。説明と聖別儀式)
H Clavicula Tabularum Enochi
(大英図書館スローン文書307を引用)
I 小達人の義務
J ヴォールト(地下納骨所)の聖別儀式
(新ヴォールトの聖別と聖体節での使用)
K 歴史講義
(複製不可。閲覧のみだった)
L 宇宙のヘルメスのビジョン。セフィロトの線形図形
(宇宙のヘルメスのビジョンのみ、IRの4巻に収録)
M タロット:78枚の象徴と意味の説明
N タロット:天文学的照応
O タロット:天球の”Tの書”の象徴の領地の表的見方
P タロット:占術方法。”The opening of the Key”
Q タロット:ルール表
R エノキアン・タブレットの配属
(ウェストコットによる配属)
S エノキアン・タブレットの配属
(公式配属)
T 48の天使の鍵あるいはコール(エノキアン・コール)
U 小宇宙あるいは小世界の秘密の智恵。
V ホドス・カメリオニス
W ミニトゥム・ムンドゥム
(小宇宙。色彩の基礎。カメレオンの書の最初の章のフォロー)
X タブレットのスクエアの管理と組み合わせの鍵
(エジプトのゴッド・フォーム。ピラミッドの神々。エノキアン・スクウェアの応用)
Y 古代のチェスのコマとタロットについての知識。チェスとChaturangaについてのメイザースとウェストコットの簡単な覚書を含む。
(1 ShatranjiとChaturangaのチェス。2 チェスの公式とルール)
Z1 トートの声の書。境界の入場者の部分。0=0の開場と広間、司官、場所。
Z2 0=0儀式の霊的成長。ニオファイト位階の入場者儀式から術式の応用について。
(又は光の魔術の術式。Z2術式の実践作業のイントロダクション)
Z3 ニオファイト位階の入場と閉式、演説とイクイノックスのシンボリズムについて。


注)儀式文書のアルファベットへの対応は各資料によって異なるところがある。Hまではどれも一緒だが、GDC(Golden dawn companion)ではIが無くて、以後、Sまで上記とは一個ずつずれている。また、同書ではエノキアン・タブレットの配属がSとして1つ。CGDSM(Complete Golden Dawn system of magic)ではRとSの2つになっている。GDCではVが無い。GDCではYが一つ。CGDSMではYが2つに分割されている。

飛翔する巻物

1 瞑想の主題
2 清浄さと意思
3 指示
4 霊のビジョン
5 イマジネーション
6 飛翔する巻物についての注意
7 物質的錬金術
8 幾何学的五芒星
9 右と左
10 自己犠牲
11 透視
12 テレスマ・イメージとアドナイ
13 秘密とヘルメス的(愛)
14 タリスマンと閃くタブレット
15 人間と神
16 ファーマ・フラタニティス
17 地下納骨所の側壁
18 向上
19 目的と意味
20 人間の精霊的見方
21 汝自身を知れ
22 自由意思についての質問
23 タットワ・ビジョン
24 ホラリー占星術について
25 透視について
26 タットワと惑星
27 高等魔術とテウルギアの原理
28 占術での道具の使用
29 第2団のメンバーへの通知
30 タットワと透視とハイエロファントの0=0サインについて
31 エチオピア文字
32 テーベ文字
33 エノク・ビジョン
34 ブロディ・イネスによる除霊の記録
35 Z儀式の冒頭についての覚え書き
36 スクライングとアストラル・ビジョン


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