聖なる言葉と、その振動について

「真名」

古代エジプトでは、宗教的秘儀として「真名」という神秘的な考え方が使われていたという。古代エジプトでは神や精霊など霊的な存在は全て、秘密の名前を持っているとされていた。その名前を術者がある特殊な方法を以って「正しく発音」した場合、名前を発音された霊的な存在はその術者の前に姿を現し、その命令に従うように強制されると考えられていたのだ。

この考え方は後の時代にも伝えられ、現代の様々な神秘行に共通して重要視される秘儀の一つとなった。現在でも、実践的な神秘行の多くの流派では、この聖なる言葉が特殊な意識状態で発音されたときに、とても神秘的な力を発揮すると考えているのだ。

言葉の振動

その考え方の中でも、特に重要なポイントとされているのが言葉の「振動」である。言葉は普通に発音すれば、言葉=言の葉と呼ばれるものでしか無いが、それが正しく振動して発音された場合、「言の音(ね)=言の根」と呼ばれる聖なるものになるとされるのだ。

統合神秘行においては、カバラの象徴体系をベースに用いて学習を行っていくが、そのカバラにおいても、様々な聖なる言葉(聖語)がある。実践学習において、この言葉を発音するときにも、やはり振動がとても重要なものになるので、学徒は認識しておいてほしい。


□学徒は上記を理解・記憶すること。


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