黄道十二宮について3

十二宮の性質に関しての説明は、更に様々なものがある。いずれも、十二宮の性質をより理解するために必要なので、学徒はよく記憶・理解しておいてほしい。

ルーラーについて

十二宮はそれぞれ、ルーラー(守護星または支配星という意味)と呼ばれる惑星を持つ。その十二宮に惑星が位置する時に、十二宮と惑星のお互いの力をより強めるとされているのだ。その一覧が下表になる。

12宮 ルーラー(守護星)
白羊宮 火星
金牛宮 金星
双児宮 水星
巨蟹宮
獅子宮 太陽
処女宮 水星
天秤宮 金星
天蝎宮 火星(副守護星:冥王星)
人馬宮 木星
磨羯宮 土星
宝瓶宮 土星(副守護星:天王星)
双魚宮 木星(副守護星:海王星)
 

この表を見て、1つの十二宮に惑星が1つの割り当てとなっていないのを疑問に思う学徒もいるかもしれない。古い時代においては惑星は7つしか知られていなかったために、太陽と月以外は1つの惑星が2つの十二宮の守護を割り当てられていたのだ。長い間、この対応が使われてきたが、しかし、近代になって変化が訪れる。

土星より外の惑星(天王星、海王星、冥王星)が見つかったのだ。そのため、それまでの占星術では1つの惑星が重複して十二宮を守護していた箇所に、その土星外惑星を割り当てる事になった。そして、それら新しい惑星を天蝎宮、宝瓶宮、双魚宮の主な守護星にして、伝統的に割り当てられていた惑星は副守護星とする考え方が、近代の占星術では一般的になり、もっと惑星が見つかれば、やがては十二宮と惑星が完全に対応すると思われていた。

しかし、2006年になって天文学的に冥王星は惑星よりも下位の天体(準惑星と呼ばれる)に格下げ分類されることになった。これは、元々、冥王星は惑星としてはかなり小さいものだったのだが、1992年以後になって冥王星と同じような大きさの天体が続々と太陽系外縁で発見され始め、そのままでは惑星が大量に誕生することになり、「惑星」の新たな定義・考え方が必要になったためである。

上記の問題を踏まえて、統合神秘行では惑星については基本的に「人間の目に見える」伝統的な惑星をその扱う対象とする。そのため、当教育コースでは、これまでの伝統的な割り当てを主な守護星、新しい土星外の惑星を副守護星とする、一般の占星術とは逆の考え方で学習してもらうので、学徒も理解してほしい。

ルーラーの割り当ての法則としては、まず獅子宮に太陽、巨蟹宮に月を割り当てて、その他の惑星をその隣の双児宮と処女宮に水星、その隣の金牛宮と天秤宮に金星といった形で順に割り当てていく。

以下に惑星とその守護する宮を描いた有名な絵を掲載しておく(15世紀の写本「sphaerae coelestis et planetarum descriptio」該当Wikiページより)。左上は人物化された太陽と、その守護宮である獅子宮が足下に描かれている。右へ順番に以後、月と巨蟹宮、水星と双児宮・処女宮、金星と天秤宮・金牛宮、火星と天蝎宮・白羊宮、木星と双魚宮・人馬宮、土星と宝瓶宮・磨羯宮が描かれている。

sollunamercurius
venusmarsjupiter
saturunus

キーフレーズ、キーワードについて

十二宮はそれぞれの性質をあらわす、キーフレーズ(鍵となる熟語)とキーワード(鍵となる単語)というものを持つ。キーフレーズとは、「我は何々をする」といった形で、その宮の行動の形態を表す。キーワードは、その宮の行動の原理を表す。これらは人や書籍によってある程度、表現が違ったりもするが、基本的には同じ性質を違う言葉で言い表したものである。下表には、その代表的な例を挙げておいた。

12宮 キーフレーズ

(Key phrase)
キーワード

(Key word)
白羊宮 我存在する
(I am)
能動性
(Activity)
金牛宮 我所有する
(I have)
安定性
(Stability)
双児宮 我思考する
(I think)
多才性
(Versatility)
巨蟹宮 我感応する
(I feel)
献身性
(Devotion)
獅子宮 我行動する
(I will)
誘引性
(Magnetism)
処女宮 我解析する
(I analyze)
実用性
(Practicality)
天秤宮 我均衡する
(I balance)
調和性
(Harmony)
天蝎宮 我欲求する
(I desire)
激烈性
(Intensity)
人馬宮 我理解する
(I understand)
可視性
(Visualization)
磨羯宮 我使用する
(I use)
意欲性
(Ambition)
宝瓶宮 我知覚する
(I know)
想像性
(Imagination)
双魚宮 我信頼する
(I believe)
理解性
(Understanding)

イメージと性質群について

十二宮も四大や七惑星と同様に、その宮に応じたイメージや性質群がある。主なものを下の表に纏めたので、学徒は概要を記憶しておいてほしい。

12宮 イメージと性質群
白羊宮 駆け出す雄羊。素早く跳ね回る羊。発端。素早さ。競争。勇気。開拓。現実的。熱狂。明敏。閃き。野生。
金牛宮 優しい目をした大きな白い牛。温厚な牛。ただし、一度駆け出すとなかなか止まらない。家庭。調和。定住。根気。信頼。友好的。美。官能的。寛大。自信。保守的。几帳面。芸術性
双児宮 星座は基本的に、ギリシャ神話の双子の兄弟のカストルとポルックスが並んだものとされている。この宮のイメージもカストルとポルックスのような英雄性、様々な学問や武芸に秀でたイメージを持つ。多才さ。頭の回転が早い。探求好き。賢さ。表現力。自由を愛する。器用さ。一致。順応性。二重性。柔軟さ。独創的。活発。知性。好奇心。文芸。
巨蟹宮 巨大な蟹。蟹の爪のように掴んで離さない。蟹がお腹で子供を育てるように保護するもの。優しさ。家族愛。根気強さ。同情。鋭敏。繊細。直感。共感性。女性的想像力。
獅子宮 巨大な獅子。百獣の王。王統。誇り。自信。高潔。男性的意志力。理想。優しさ。寛大。愛情。熱望。楽観的。独創的。威厳。
処女宮 この星座に描かれている女性は豊穣の女神デメテルであるという説と、正義の女神アストレイアーであるという説がある。この宮はその2人の性質から来ているイメージが多い。麦の穂を持った女性。地に種を蒔く。勤勉。几帳面。厳格。学究。清楚。奉仕。識別。分析。差別。秩序。純粋。科学的手法。調査。信頼。思いやり
天秤宮 正義の女神アストレイアの持つ天秤。バランス性。正義。平衡。理想。魅力。美。外交。社交性。援助。協力。説得。平和を愛する。上品。正確。洗練。法律。裁判。芸術
天蝎宮 オリオンを打ち倒した大蠍。臆病だが毒の尾の激烈な一撃を持つ。死と再生。覚醒。直感。変容。熱狂。熱意。情熱。勇気。決心。才覚。有能。渇望。貫通。厳密
人馬宮 星座の由来はギリシャ神話に出てくる上半身が人、下半身が馬であるケンタウロス族のケイローンから来ている。ケイローンはとても賢く武術に優れていたため、この宮もそのイメージを持つ。賢さ。多才。哲学的。学者。友好。熱望。誠実。率直。熱狂。広がり。寛大。楽天主義。運動。公正。
磨羯宮 堅実。倹約。繁殖。我慢。真剣。完全主義。忍耐。野望。深慮。伝統。公正。信頼。有用性。実務。激務
宝瓶宮 利他主義。友情。独創的。独立。科学的。芸術的。直観。寛大。理想主義。進歩的。創造。論理
双魚宮 星座の由来はギリシャ神話で美の女神アフロディーテとその子エロスが魚に変身し、お互いが離れないようにリボンで結び付けた姿だとされる。また、イエス・キリストが生まれた時代は象徴的に、この魚座の時代とされている。宮のイメージは、それらから来ているものが多い。同情。優しさ。神秘主義。救世主。聖性。感受性。直感。霊感。慈善。自己犠牲。謙虚さ。共感。感情的。音楽。芸術。

□学徒は上記を理解・記憶すること。この学習のポイントをまとめると下記になる。

・ルーラーの割り当てを覚えること
・キーワード、キーフレーズを自分の十二宮のこれまでの理解と比べてみること。
・十二宮の性質群の内容を把握すること。


戻る