新惑星について

長らく、惑星は7つ(太陽と月を除けば5つ)しか存在しないとみなされていたが、近代になって望遠鏡などの天体観測用の機器が発達してくると、土星のさらに外側にも惑星が存在することが発見された。それが、天王星、海王星、そして冥王星である(冥王星は後に準惑星に扱いが変更されている)。この発見によって占星術はもとより、その影響を大きく受けている西洋秘教などの考え方にも修正を行おうという動きも現れた。

しかし、前にも述べたが、統合神秘行では目に見える惑星を主に扱う対象とするので、学徒はその旨を理解しておいて欲しい。ここでは、新しい惑星について一応の予備知識を紹介しておこう。新惑星の記号については、発見者の頭文字を使って作られたものと、伝統的な記号に近く作ったものの2種類がある。ここでは、一般的によく見られる方を記しておく。

天王星(Uranus)

1781年、天文学者ハーシェルによって天王星は発見された。初期には、その名前にもいろいろな案があったが、最終的に土星外の惑星にも、従来と同様にギリシア・ローマ神話の神が割り当てられることになり、天空の神であるウラヌスがその惑星の名前となった。その象徴的記号は、発見者ハーシェルの頭文字である「H」を従来の惑星記号に似せて図案化した上図のものが一般に使われる。他に太陽と火星の記号が組み合わさったような形の記号もある。

海王星(Neptune)

海王星は1846年発見された。この惑星には海の神である、ネプチューン、ポセイドンが割り当てられる事となる。象徴的記号は、そのネプチューンの持ち物である三叉矛を模した上図のものが一般的に使用される。他に発見者の一人ル・ヴェリエの頭文字を組み合わせた記号もある。

冥王星(Pluto)

冥王星は1930年、パーシヴァル・ローウェルによって発見された。長い間、冥王星は惑星として扱われた天体であったが、2006年に準惑星として再定義された。この天体にも、ギリシア・ローマ神話から冥界の神であるプルートー、ハデスが割り当てられている。一般的に使用される上図の象徴的記号は、発見者の頭文字を組み合わせたものである。また、冥王星の別の記号として海王星の上部の真ん中の棒が丸に変化した形の記号もある。


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