古代の四大について
人間はその歴史の始まりから、この世界がどの様にして成り立っているかを知りたいという知的欲求を、ほぼいつも育んできた。その知的欲求は近代において「科学」という方法を作り出し、この世界の様々な物体が分子、原子、電子、そして素粒子等といったものから成り立っている事を発見するという目ざましい進歩を遂げた。
しかしまだ科学の発達してない時代において、そういった知的欲求を持つ人々の中でも、とりわけ、優れた感受性に恵まれた人々は、この物質世界がその目に見える物質だけでは無く、その奥にある目に見えない精妙な「もの(=波、振動、エネルギー)」から成り立っている事を感じ取って来たのである。
その精妙な「もの」は、西欧神秘伝統においては、その伝統的な背景から働きの性質を主に4つに分けられる事が多かった。地(EARTH)、風(AIR)、水(WATER)、火(FIRE)と呼ばれるものである。これらを古代の四大、四大の元素、エレメントと呼んだりもする。
この考え方は古来より人々の間で長い間信じられてきたものであるが、近代において科学が発達し、一般社会的にはこういった考えは迷信として否定されるようになってしまった。だが、地動説が証明された今でも、一般社会では「日が昇る」などの科学的事実と反した、人間にとっての見たまま、感じたままのイメージとしての言葉が、まだ生きて頻繁に使われている。
このように科学が発達し、その考え方が普及した現代においても、人間の意識が、世界の根本的なものに対して行う見方や考え方というものは、古来より殆ど変化は無いのだ。その為、現代の人間たちの意識の中でも、これら四大は、火は上方へ向かい燃え盛り、地は我らの下にあり、風は軽やかに空を舞い、水は地の下へ流れて行くというイメージにおいて生きつづけている。
そして、当教育コースにおいては、そういった人間の根本の意識に影響を与える「イメージ」というものの扱いを特に重視していく。この考え方は後に実践学習についての、特に重要な考え方となるので、よく覚えておいてほしい。
□学徒は上記を理解・記憶すること。この学習のポイントをまとめると下記になる。
・四大のそれぞれの名称(地風水火)を覚えること
→「地風水火」の順で覚えておくと、後々便利である。
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