AMATEAの活動目標/方針

AMATEAは基本的に統合神秘行の教育を主眼とした活動である。教育コースは教育担当と学徒のマンツーマンで行うが、秘教的な考えのもと、AMATEAを学徒の集合体(グループ)としても養成していこうと考えている。ここに、そのグループとしての活動目標/方針を掲げておこう。

学徒に統合神秘行をできる限り、安全に効果的に学習してもらう

AMATEAのまず第一の目標は統合神秘行をできる限り、学徒に安全に効果的に学習してもらう事である。その為、本教育コースでは、呼吸法、リラックス法などの基礎実践学習を徹底的に実施。将来的に高度な実践学習を行う際の危険をできるだけ排除する。

学徒に科学的思考を体得してもらう

GDなどの扱う秘教体系は科学と相性が悪いと思われがちだが、ウェストコットなど元祖GDの高位階の団員たちは自らが研究しているものをよく「Occult Science(隠秘科学)」と呼んでいた。 現代に至るまでに科学が、ここまで人間文明を発達させることができたのは、科学自体の様々な技術によるところももちろんあるが、本質的には、その考え方にあるといえよう。それが科学的思考である。 科学者たちは、その思考法を元に自然界の事象について、様々な客観的な検証をはかりしれない回数実施。その成果により、人類は誰でも同一の手続きを経れば同一の結果を生む技術を獲得。人間文明は飛躍的な発展を遂げた。 対して、隠秘学や魔術といったものは現在、一般的には、科学検証において否定されてしまった、価値の無いものとして捉えられることが多い。 しかし、隠秘学や魔術はその性質上、例えば魔術で、よく例に挙げられる願望実現の術式を行っても、実施する個人個人によってその結果が異なることになる事が殆どであり、それを客観的に検証する方法はまだ発見されてないのだ。 これは、本来の科学的思考法からすれば、「検証を行うことがまだできない」分野なのであり、決して隠秘学や魔術の分野全てが完全な検証を経て、価値が無いと判断されたわけでは無いのである。 別の言い方をすれば、現在、我々が隠秘学/魔術と呼んで、一般には反科学ととらえられている知識や技術も、将来、もしかして、その検証方法が発見されれば、最新の科学的知識/技術と呼ばれるものを生み出す可能性を含んでいるといえるのだ。 こういった考え方を元に、元祖GDの団員たちは、科学的思考の有用性を理解した上で、自らが研究するものは、隠秘学をその科学的思考によって研究する「隠秘科学」であるとしたのだ。 当会の学徒にも、上記の考えを受け継いでもらい、秘教的知識を学ぶ際には、科学的思考を常々、もちいるように意識してもらう。

非日常世界である秘教の知識を学習しつつも、社会的倫理・規範を尊重する精神を学徒に体得してもらう

世間一般で宗教的な修業をするというと、俗世間を離れて奇妙な行動をするといった捉え方が多い。しかし、当会の神秘行では、俗世間も、この世界すべてを作りたもうた神の現れ方の一つであると考える。 つまり筆者としては、真の神秘行の達人とは、聖/俗、霊的世界/現実世界、どちらの世界の法則も全てマスターして、自らの意志をそのすべての世界に実現していくことが出来る人こそ、真の達人だと考えているのだ。 そういった考え方からも、当会の神秘行を学習する学徒には、現実世界の法則の一つである社会的倫理・規範をよく理解し、それに従って行動することに留意してもらう

学徒が秘教知識を現実に活かすための各種能力開発・各種願望成就の実践を勧める

他の秘教団体では学んだ秘教知識を現実的願望成就に応用することを禁止しているところもあるが、当団体では基本的に禁止はしない。前の目標解説に現実世界の法則もすべてマスターすることを理想と書いている事からもわかるように、むしろ、勧めている方だろう。 ただし、秘教の知識には悪用可能なものもあることから、当会としてはグループとしてのモラルを保つため、一定のルールを定めさせてもらう事にする。それは、「他者に意図的に干渉しない/危害を加えない」という事とする。 例えば、誰かに嫌がらせを受けているものが、それを願望成就の術で解消しようとする。この場合、その誰かに術で逆に危害を加えて解消しようとするのは当会のモラル違反とする。別の考え方で、自分の生活に平穏が訪れますように、といった術を行うのは是とするのだ。

学徒一人一人に「安心立命」を得てもらう

この「安心立命」とは、本来は宗教用語であり、解釈の仕方によっては「悟り」を開くと考えられることもあるが、ここでいう「安心立命」は、そういった凄い段階・高い段階に至る事までは考えていない。AMATEA的なとらえ方をここで紹介しておこう。 まず、「安心立命」の「安心」の部分であるが、学徒には統合神秘行の学習によって様々な知識・神秘体験を得て、この世界には確かにある種の神秘的な力・法則が動いている事を実感してもらいたい。そこから、自分を取り巻く世界のあり方を理解し、その中心にある自分というものへ理解を深め、学徒に出来る限り落ち着いた心、「安定した心=安心」を得て、保ち続けてほしいという事である。 もちろん、現実には嫌なこと、つらい事もいっぱいある。どんなに神秘行を頑張ったとしても、そういった事が発生すれば、落ち着いた心を保ち続けるといった事は難しい事も多い。しかし、筆者としては、今までの経験から、神秘行の学習により、この世界を、ある見えない力が取り巻いていることが肌で実感できていれば、そういったつらさも減らせる事が多かった。この事から筆者的には、神秘行を学習することによって学徒にも出来る限り「安心」を得てもらうことが出来るであろうと期待しているのだ。 そして、その安定した心から生まれた余裕があれば、神秘行をはじめとして、この世界の様々な学問をさらにより深く学習・研究する事も出来るであろう。そうすれば、人生に有益な知識もいろいろと見出して、それらを、自分自身が真に求めたいこと、いわゆる「真の意志」を理解するということにも繋げてもらえると期待している。これを「安心立命」の「天命を立てる=立命」の部分とする。

上記を獲得した学徒を多く養成することにより、良質なグループマインドを形成する。

グループマインドとは、まだあまり秘教を学習したことがない初心者には、聞きなれない言葉であろうが、秘教的には集団で研究活動を行っていると、その集団に属する各個人個人が影響しあい、集団としての無意識内に、ある種の共通する「力」「方向性」「意識」「精神」といえるものが発生するとされる。それが「グループマインド」と呼ばれるものである。 このグループマインドはある程度の強さ以上に形成されると、今度は形成時とは逆に、その性質による影響を、集団の各個人個人へおよぼすようになる。すなわち、このグループマインドを上手な形で形成/活用することができれば、その集団に属する学徒の秘教の学習に、はかりしれない恩恵をもたらすことができるとされるのだ。 当AMATEAでも、この考え方を取り入れ、活用していく方向である。


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