スポンサーリンク

ユング心理学について2

ユング心理学について2

ユングの心理学をこれから説明していくにあたって、ユングが考える人間の心の二つの傾向と四つの機能というものから書いていこう。

2つの傾向

まず、人間が他者と交流するとき、その行動や意識は、大きく2つの傾向に分ける事が出来るとユングは考えた。一つは外向型と呼ばれるもの、もう一つは内向型と呼ばれるものである。この区分は現在、一般的にも「あの人の性格は外向的だ」という使われ方で広まっているので、聞いたことがある学徒も多いだろう。

しかし、実際のユング心理学では、もう少し違った見方をする。この2つのタイプは、その人物が物事を決めるときに、その「判断基準」を自分の外側に求めるか、内側に求めるかによって決まるものとしているのだ。外向型の人は物事を決定するときに、人の意見や様々な外界の情報がどうなっているか?を主な判断材料として用いるタイプ。内向型の人はまず、自分自身がどう感じ、思うか?を主な判断材料として用いるタイプとしている。

外向型 内向型
外界の情報を重視するタイプ 自分自身がどう思うかを重視するタイプ

4つの機能

次に、ユングは人間の心の機能を四つに分ける事が出来るとした。「思考、感情、直観、感覚」がそれである。人は、この4つのうちのどれか一つの機能を優位的に使い、自らの周りにある物事に対して処理していくとしているのである。

まず最初の”思考”という機能は、言語的で合理的な考えを優先して物事を理解しようとする事を指す。よく一般に言われる知的な働きといえば理解しやすいであろうか。この機能が発達しているタイプの人は物事が正しいか、正しくないか等という事柄を重視するのだ。次の”感情”は、対象にたいして自分が抱いた喜びや優しさ、好きや嫌いなどの感情を元に物事を理解しようとする機能を指す。

ただ、ここで学徒には、この感情という機能に対して注意しておいて欲しい事がある。よく、”感情的な人”というと、一般的にはちょっとした事で激怒したり、何でも無いことで大泣きしたりするような人を指して「感情的」と呼ぶことがある。そのため、一般に”感情”の機能が発達してる人というと、そういった感情を爆発させやすい人のことを指していると考えてしまう事も多いだろう。しかし、ここでいう”感情”の機能を発達させている人とは、その逆なのだ。本当に感情の機能が発達している人は、自分の感情を上手くコントロールすることが出来るため、そういった感情を制御出来ないといった事は滅多に無いものなのである。

そして、これら2つのタイプ、思考と感情は対になっている機能であり、どちらかの機能が得意な人は、その逆が不得手になるとされている。

次に3番目の”直観”とは言語的な考えを経ずに、直接的に物事を理解しようとする事をさす。俗に言う第六感的なものであり、全体的な知覚により、物事を処理するタイプである。そして最後の”感覚”という機能は五感により得られるものを大事にするタイプをさす。

直観は意識に直接理解をするため、頭の回転は速いが落ち着きが無く、感覚は五感の情報を元にするため物事をゆっくりとだが、じっくりと処理していくタイプである。こちらの直観と感覚タイプも、対になっており、どちらかが発達しているタイプは、どちらかが未発達なものである事が多いものである。

思考 感情
思考してから処理するタイプ 自分の価値判断を元に処理するタイプ
直観 感覚
直接理解を元に処理するタイプ 五感の感覚を元に処理するタイプ

ここまで読まれた教育コースの学徒は、「おや?どこかで読んだような分けられ方に似てないか?」と思うかもしれない。そう、この四つの区分は、前STEPで学習した「四大」の考え方も参考にしているのだ。その為、これら4つの機能は四大のそれぞれに割り当てる事も出来る。

また、これらの4つの機能の人間の意識内での働き方は、ある一つが発達している人は、その対となる機能については未発達であり、それ以外の2つの機能が補助的に用いられていると考えられている。この考え方については、下記のような図として示される。

この図の円が人間の意識だと思ってほしい。意識は四つの機能に分けられている。そして、見てもらうとわかるように、人間は意識の中のある一つの機能を表に出している=活発に活動させている場合、その対となる部分を意識の水底に沈めてしまう事が多いものなのだ。上図だと、感情が優位に発達し逆に思考が未発達であることを示している。また、もう一つの対になる機能達に関しては、優位に発達している機能の補助的な形で利用されることになる。上の図でみると、直感と感覚が半分表にでて半分陰に隠れている事が見て取れよう。人間の意識の4つの機能の使い方は、このような形であると考えられているのだ。


ユング心理学では、ここまで説明した基本的な2つの傾向のうち1つと、その4つの機能のうちの優位な心のはたらきを組み合わせて、様々な人の性格を説明される事がよく行われる。例えば、「外向的・感情」タイプの人は、あけっぴろげで感情を表に出し、人とよく接するのを好む人。内向的思考タイプの人は、人の意見よりも自分自身を大事にし、もっぱら自分が好む思索に耽るような人をさすのだ。


□学徒は上記を理解・記憶すること。この学習のポイントをまとめると下記になる。

・人間の心の2つの傾向、4つの機能論を理解・記憶すること。


戻る
anima mystica
タイトルとURLをコピーしました